| JôJô Tour 2007 |
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東京から一番近い
「ディーゼル特急」の姿を求めて、
初冬の飛騨路を駆け抜ける
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| N700系電車が停車する名古屋駅。背後には、JRセントラルタワーズが建つ。 |
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| 発車を待つL特急〔しなの13号〕の383系電車。 |
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| JR線とはやや離れた位置にあるあおなみ線のホーム。名古屋駅に「おじゃまします」と言わんばかりの端の位置だ。 |
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| 特急〔南紀〕(左)とL特急〔ひだ〕(右)が並ぶ。 |
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| 127M 普通 |
| 0.0 |
名古屋 |
13:10発 |
| 3.3 |
金 山 |
13:14発 |
| 5.6 |
鶴 舞 |
13:17発 |
| 7.1 |
千 種 |
13:19発 |
| 9.8 |
大曽根 |
13:22着 |
中央本線で大曽根へ
〔のぞみ19号〕を見送り、改札を出た。JR名古屋駅は、在来線の東側に桜通口、新幹線の西側に太閤通口がある。桜通口にはJRセントラルタワーズが聳える。世界一背が高い(245m)駅ビルとしてギネスブックにも記録されているだけあって、まさにタワーが聳え立つ。ジェイアール名古屋タカシマヤで昼食も考えたが、新幹線側の太閤通口側の地下街「ESCA」で昼食を済ませた。
JRセントラルタワーズや豊田毎日ビルミッドランドスクエアなど超高層ビルが建つ桜通口と比べ、決して高層ビルが林立していないが、好調な中部経済圏を象徴するかのように人々や車の動きが喧しい。
太閤通口からJR名古屋駅構内に戻り、中央線で大曽根に向かうこととした。在来線のホームには、中央本線を長野へ向かうL特急〔しなの〕、紀伊半島へ向かう特急〔南紀〕、飛騨へ向かうL特急〔ひだ〕だけではなく、東海道本線の特別快速や普通列車が行き交う。いずれの列車もJR東海のコーポレートカラーであるオレンジ色の帯をまとった車輌で運転されているので、統一感はあるが、どの列車がどこへ向かうのかは、いわゆる「方向幕」を見ない限りよくわからない。これがいいか悪いかは別にして、次々に列車が発車していく。JRの在来線とはやや離れた位置にあおなみ線(名古屋臨海高速鉄道西名古屋港線)のホームがある。このあおなみ線は2004年(平成16年)に開業した新しい路線である。
そして、11番線ホームと12番線ホームには、L特急〔ひだ〕と特急〔南紀〕がアイドリング音を響かせていた。8番線ホームには、中央本線の普通列車高蔵寺行(127M)が発車を待っている。この列車は、211系5000番台電車で運転される。211系5000番台電車は、東京の東海道本線や宇都宮線、高崎線の211系電車と大きな差異はなく、車内に乗り込めばロングシートで、ここが「名古屋」なのかと思いたくなる。
13時10分、普通列車高蔵寺行は定刻通りに名古屋駅を発車した。車内はさすがに昼下がりだけあってか、比較的閑散としている。東海道本線と並走し、東海道本線にしかホームがない尾頭橋を通過すると、次は名鉄線とも接続する金山に着く。金山はJR東海道本線・中央本線、名鉄名古屋本線、名古屋市営地下鉄の名城線・名港線が乗り入れる総合駅で、乗り換え客が多いからか人の動きも名古屋駅に負けないほどだ。
金山を出ると、東海道本線を離れ、車内も静かになる。鶴舞、千種と停車していくが、さほど車内の乗客数は変わらない。そして、名古屋から12分で、大曽根に到着した。名鉄瀬戸線、地下鉄名城線、ゆとりーとラインの乗換駅だけあり、ここでは比較的大きな乗降がみられた。
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| JR大曽根駅の東側には巨大なゆとりーとラインの大曽根駅がある。 |
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| まるで、新交通システムの駅のようだ。 |
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| 高蔵寺行の2本前の志段味スポーツランド経由中志段味行のガイドウェイバスはジェイアール東海バス |
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| これが「ガードウェイ」。これでハンドル操作は不要となる。 |
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| 大曽根駅に入るガイドウェイバス。 |
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| 高蔵寺行のガイドウェイバスが、大曽根駅のホームに入る。 |
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| 専用区間を走るガイドウェイバス。 |
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| 専用区間では運転士はハンドルさえ握らない。ハンドルを握って誤って事故が発生するより、 |
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| 車窓を見る限りは新交通システムのようだ。 |
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| 小幡緑地駅を出ると、専用高架区間が終わり、一般道へ出る。 |
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| 高蔵寺駅に到着したバスは、すぐに大曽根に折り返す。 |
| 大曽根 |
14:00発 |
| ナゴヤドーム前矢田 |
14:02発 |
| 砂田橋 |
14:03発 |
| 守 山 |
14:05発 |
| 守山市民病院 |
14:06発 |
| 川 宮 |
14:08発 |
| 川 村 |
14:10発 |
| 白沢渓谷 |
14:11発 |
| 小幡緑地 |
14:13発 |
| 竜泉寺口 |
14:15発 |
| 竜泉寺 |
14:16発 |
| 吉根口 |
14:17発 |
| 下 島 |
14:18発 |
| 吉 根 |
14:19発 |
| 上 島 |
14:20発 |
| 西小学校前 |
14:21発 |
| 荒 田 |
14:22発 |
| 天王橋 |
14:23発 |
| 志段味支所前 |
14:24発 |
| 中志段味 |
14:26発 |
| 藤 塚 |
14:27発 |
| 寺 林 |
14:28発 |
| 上志段味 |
14:29発 |
| 農協支所前 |
14:30発 |
| 東谷橋 |
14:31発 |
| 高蔵寺 |
14:33着 |
| (上記は所定時刻) |
大曽根駅のホームの案内に従って、北改札を出ると、左手には名鉄瀬戸線、右手には名古屋ガイドウェイバスゆとりーとラインの大曽根駅がある。
ハイブリッド交通システム・ガイドウェイバス
ガイドウェイバスとは、専用軌道を走るバスのことで、鉄軌道と路線バスの“あいのこ”、ハイブリッド交通システムである。名古屋市には専用レーンを走行する「基幹バス」があるが、このガイドウェイバスは専用道で他の自動車と交通を分離する点に大きな特徴がある。バスかといえば厳格にはバスでもなく、「ゆりかもめ」のような新交通システムかといえばそうでもなく、新しい概念の交通システムであることは間違いない。
ゆとりーとラインの大曽根駅は、新交通システムの駅のよう。2階のコンコースには改札口のような設備があるが、係員がいるわけでもなく、そのまま通過する。さらにエスカレーターで3階に上がると、ホームがある。バスターミナルの乗り場と変わりがない。
日中の閑散時間帯と思っていたが、高齢者を中心に次々に人が集まってくる。この時間帯にそれなりの乗客を集めるのはこの路線が生活密着型であることの証左ともいえる。
日中の時間帯は10分間隔で中志段味行、志段味スポーツランド経由中志段味行、瀬戸みずの坂行のいずれかが発車していく。中志段味、瀬戸みずの坂ではその先の接続路線がわからず、確実に接続する高蔵寺(中央本線)行のガイドウェイバスに乗車することとした。
14時少し前、名鉄バスの高蔵寺行のガイドウェイバスがホームに入ってきた。一般の路線バスと同様に中扉が開き、そこから乗車する。この時、整理券を取るのは路線バスと何ら変わらない。
早めに並んでいたため、前扉部分のすぐ後ろの席に座ることができた。どのような運転操作なのかを見たかったからだ。
定刻通りの14時に、ガイドウェイバスが発車した。乗っている限りは「路線バス」そのものである。しかし、走行路は専用道路で、新交通システムのようだ。
ハンドルを握らないまま?
一番に驚くのは運転士がハンドルを握っていないことだ。全くハンドル操作をせず、ペダルのアクセルとブレーキ操作のみだ。それもこのバスはA.T.(オートマチックトランスミッション)車のようだ。一般的なバス車輌であればM.T.(マニュアルトランスミッション)車が普通だが、ガードウェイを走行するためなのか、A.T.車となっている。さらに、サイドブレーキのレバーが短い。
専用道路がカーブしていても、運転士はハンドルに触ることはない。ガードウェイに合わせて、自動操舵のようにハンドルが自動的に動いていく。
専用道路は小幡緑地まで続く。大曽根を発車すると、ナゴヤドーム前矢田、砂田橋までは地下鉄名城線と並行するように高架の専用道路を進む。川宮までは車内は立客が出るほどの混雑ぶりで、砂田橋からは愛知県道30号線関田名古屋線の上空高架道路を進む。専用道路の駅間は50km/hまでスピードが出て、一般道路を走行するよりも速い感じを受ける。
一般道へ
川村、白沢渓谷を過ぎると、車内はだいぶ空いてくる。専用道路は小幡緑地の先で終わり、インターチェンジのように一般道へ下りる。切り替え地点では立体駐車場にあるようなバーがあり、その前で一旦停止し、運転士がガードウェイを格納させ、バーが開くと発進する。バス側と地上側で無線通信しているのだろうか。そちらにも興味が惹かれるところだ。
ここまでは法的には軌道法による事業で、路面電車や新交通システムと同じだ。ここからは、路線バスと同様に道路運送法による事業となる。しかし、ガイドウェイバスが外見的に変化することはない。
いわば、専用区間が排他的、独占的な高速道路で、そこから下りたと考えれば、特別なことではない。
一般道は愛知県道15号線名古屋・多治見線で、片側2車線の道路だ。一般の路線バスと同様に、バス停を過ぎると、次のバス停案内の車内放送が流れ、降車ボタンを押せばバス停で止まる。もちろん、信号が赤であれば停止しなければならないし、他の自動車流動の影響も受ける。志段味支所前附近からは県道も片側1車線となり、自然渋滞からバスも進まなくなった。これは中志段味まで続いたが、専用道路での快調な滑り出しから比べたら、よりノロノロ運転に感じてしまう。
中志段味より先では渋滞も解消し、ガイドウェイバスは高蔵寺へ向かって進む。乗客は志段味前後で降りたのか、ほとんどいない。バス停で乗り込んでくる乗客もほとんどいない。
名古屋ガイドウェイバスゆとりーとラインの運行系統は4系統あり、大曽根から、小幡緑地で折り返す便、中志段味まで、志段味スポーツランドを経由して中志段味まで、志段味支所前から瀬戸みずの坂へ、そして高蔵寺へ向かう便が設定されているが、高蔵寺へは毎時1本程度しかないためか、利用率は芳しくないようだ。どこか過疎地のバスに乗っていると言っても過言ではない。
東谷橋で左へ曲がれば終点の高蔵寺である。
14時30分過ぎ、高蔵寺駅前のロータリーに到着した。大曽根からの運賃は620円、JR中央本線であれば230円だから、全区間を“完乗”する乗客は皆無に近い。JRであれば普通列車でも16分だからおおよそ倍の時間がかかった。
なお、名古屋ガイドウェイバスは、バス車輌と専用区間の施設を保有し、運行を管理している。名古屋市交通局、ジェイアール東海バス、名鉄バスの3事業者がバス車輌の運行と一般道区間の施設保有を担う。
名古屋にしかないガイドウェイバスは、専用区間と一般道区間を組み合わせることで、一般道が自家用自動車で混雑するような区間では専用区間で、郊外の住宅地では路線バスのように機動力を活かしたこまめな運行ができるのが大きな特徴のようである。大曽根−小幡緑地間のように専用の高架道でなくとも、「基幹バス」のように地上道路のレーンを排他的・独占的に路線バスの運行に用い、そのバスには信号が適用されない(当然、並走する自家用車は右折できない)などすれば専用の高架道と同じような運行の効果が見込まれるのではないだろうか。
ガイドウェイバスのおもしろさに興奮を覚えつつ、「リニモ」に乗車するため、高蔵寺から愛知環状鉄道線で八草に向かうこととした。
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