トップplus+上々≠ネ旅III 2005伊予鉄道
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2005年 夢四国(コーストラリア)一周+ブルートレイン “上々”な旅

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 古町電停の南側にある鉄道線(高浜線)と軌道線(市内電車)の平面交叉。上は市内電車が、下は高浜線電車が交叉ポイントを通過していく。
 古町駅・電停ではバリアフリーに向けた改良工事の真っ最中だった。
 古町駅・電停ホームの傍らにある指令室みたいな小屋。ここと市内電車の環状線電車が安全を確認し合うのだろう。
 古町電停の市内電車ホーム。古町駅では市内電車の軌道線と高浜線電車の鉄道線の違いは全くなく、どちらも「電車」であることをつくづく実感する。
 伊予鉄の610系電車。地方民鉄では珍しい大手民鉄からの譲渡車ではなく、新造車両。
 ここでも松山市駅は「市駅」と略されている。上段の「松山駅前」の「松山」は以前、何だったのだろうか。「国鉄」と書かれていたのだろうか……。
 松山駅前電停から発車する市内電車の2100形電車。窓越しに「松山駅」の三角屋根が見える。
 伊予鉄のバス(写真左)も市内電車(写真中央)などと同じように伊予柑のみかん色の車体。
 松山駅前のビルの屋上に掲げられた電光掲示では気温が0℃を指していた。体感的には氷点下だ。
松山市内電車・乗車の記録(2/1)
本町線 本町三丁目→道後温泉
市駅線 道後温泉→上一万
環状線 上一万→古町
環状線 古町→松山駅前

複雑な古町こまち駅・電停を眺める

 古町駅・電停は、1番線・2番線を市内電車、3番線〜5番線を高浜線が使用している。それに加え、市内電車と高浜線などの郊外電車の工場や車庫があり、伊予鉄の中枢機能が集中している(下図)。

 古町駅・電停はバリアフリーの工事が進められていて、小型重機まで入って作業が進められている。以前は、高浜線へは地下道を通ってしか行けなかったが、その地下道を封鎖して、市内電車・高浜線に構内踏切を設け、各ホームをスロープで結ぶことで、平面移動で乗り換えができるように改良がなされるようだ。

 この工事が完成すると、高浜線と市内電車のバリアが低くなり、それと同時に「郊外電車と市内電車の潜在的な区別意識」もなくなっていくのかもしれない。このようなシステムは、高齢者人口が増えていく日本で、積極的に導入していく必要性があるだろう。例えば、駅前が路面電車の起点となっているような駅では、思い切って線路を駅構内、改札口近くまで延ばして、乗り換えにかかる移動距離を短縮したり、跨線橋を構内踏切にして、高さのある移動をなくし平面移動のみにしたりといった施策を積極的に展開しなければ、いくら「環境に優しい鉄道」とアピールしても、「環境に優しい自動車」が広く普及してしまえば、ひとたまりもないだろう。伊予鉄のこのような積極的な経営施策は、もっと広く普及していってもらいたい。ちなみに、あくまでも市内電車と郊外電車では運賃が別扱いになっているようで、通しでの乗車券や連絡きっぷのような制度はないようだ。せっかくここまで古町駅・電停を改良したのだから、大手町、松山市とともに、通し運賃や連絡割引きっぷを発売してもいいと思うのだが……。

 閑話休題。市内電車のホームから、駅を眺めていると、古町駅・電停の南側で、郊外電車の高浜線と市内電車の環状線が平面交叉している。市内電車より一回り大きい郊外電車がそのクロスポイントを渡る度に、郊外電車の大きさに目がいってしまう。やはり、市内電車にばかり乗っていて、市内電車の大きさに慣れてしまったからだろう。逆に市内電車がクロスポイントを渡ると、ちょこまかとしたような市内電車の動きが、かわいらしく感じる。

 ちなみに、郊外電車の大手町駅で市内電車と踏切で平面交叉しているところでは、郊外電車が優先、市内電車は踏切に従うことになっているが、ここのクロスポイントでは、「早い者勝ち」だという。松山駅前電停方面から市内電車が先に古町電停に近づき、高浜行の郊外電車が大手町から後に来ると、郊外電車が信号によって止まり、市内電車が先にクロスポイントを渡って古町電停に入り、その後に郊外電車が古町駅に入ってくるという。ここではあくまでも「対等」条件のようだ。それもまたおもしろい。

 また、市内電車の環状線、鉄砲町・上一万方面の電車は、環状線が単線区間のため、対向電車が到着するまで発車を待っていることが多い。もちろん、松山駅前方面の電車も同様だ。それとともに、ここで大半の市内電車の運転士が交替する。もちろん、交替時の乗客への挨拶は欠かさない。何度も同じ光景を見たが、何度見ても清々しい気持ちにさせてくれる。

【余録】
伊予鉄道と
「東京ラブストーリー」の意外な関係

 1991年(平成3年)にフジテレビ系列で放映されたドラマ「東京ラブストーリー」(原作:柴門ふみ)。30歳代以上の方なら、間違いなく記憶されているだろう。小田和正が歌った主題歌「ラブ・ストーリーは突然に」も大ヒットしたが、この「東京ラブストーリー」には伊予鉄の駅がターニングポイントとして舞台となっていた。

 「東京ラブストーリー」は、東京に出てきたばかりのサラリーマン・永尾完治(織田裕二)、その同僚で常識にとらわれない自由奔放な女性・赤名リカ(鈴木保奈美)、永尾の高校時代の親友でプレイボーイの医学生・三上健一(江口洋介)、同じく2人の親友で永尾の長年のあこがれの女性・関口さとみ(有森也実)。この4人が織りなす恋愛模様を描く、恋愛ドラマの現代の古典。

 最終話。永尾はリカと付き合っていながらも、さとみの間で心が揺れ動いていた。そこに、リカがアメリカ赴任の話が届く。そこで、永尾の気持ちを確かめるべくリカは、愛媛・松山へ出かける。そして、永尾も後を追いかけて松山へ。

 ここで、伊予鉄のある駅が登場する。それは、梅津寺ばいしんじ駅(高浜線)。リカは永尾にいう。「もし、本当に私の事が好きだったら、今から1時間後に駅のホームに来て下さい。ホームで待っています」と。この時、午後3時48分。永尾は、悩みに悩み、やはりリカを忘れられず、1時間後、つまり午後4時48分、ギリギリにホームに駆け込んだ。……そこに、リカの姿はなかった。リカは15分前の午後4時33分発の電車で、梅津寺駅を離れていた。ホームの柵には、白いハンカチが結ばれ、それには「バイバイ カンチ」と書いてあった……

 その後、永尾はさとみと結婚。 リカはアメリカに渡って半年後に退社、行方知れず……。3年後、完治とさとみが町を歩いていると、その前をリカが通りすぎる。

 放映以来、梅津寺駅のホーム柵には白いハンカチが絶えないそうだ。決して「縁結び」ではないのだが……

氷点下の松山

 それにしても寒い。午後から一段と冷え込んできたようだ。古町駅で市内電車と郊外電車の様子を観察していると、一層寒さが身にこたえるようになった。それに、山陽地方は大雪に見舞われ、山陽新幹線を中心にダイヤが乱れているという。岡山で山陽新幹線に接続するL特急〔しおかぜ〕にも遅れが出ているのだろうか。きょうの予定を加味すると、計画を前倒しする必要もあるのかもしれない。

 古町駅・電停から市内電車に再び乗車し、わずか2電停、松山駅前電停に到着した。駅前を見渡すと、ビルの屋上の広告看板に付けられた温度計は「0℃」を表示していた。まさか、「0℃」をここ松山で体感するとは思ってもみなかった。「0℃」の文字がなおさら寒さをもたらすような気さえする。手がかじかんでポケットに突っ込んで暖めようにも、なかなか暖まらない。

 山口や広島に雪を降らせた雪雲が瀬戸内海を渡って松山まで届いているようだが、時折、陽も差す。たとえ陽が差しても暖かくはなく、「天気雨」ならぬ「天気雪」が松山に舞った。

 後日、松山地方気象台の記録を調べてみたら、この日は14時ころから氷点下を記録し続け、1時間ごとの記録では最低気温(-1.2℃)が15時に記録されていた。

 期待してといえば嘘になるが、コンビニで手袋を買い求めたが、やはりあるはずもなく、辛うじて陳列してあった懐炉を買い求め、すぐさま袋から出してもんでみたが、この寒さには懐炉も太刀打ちできず、ほんのり暖かい程度で、あまり役には立たなかった。

 果たして、雪のよる新幹線や予讃線のダイヤの乱れはどうなのだろうか。暖を取る意味もあり、松山駅構内に向かった。

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