トップplus+上々≠ネ旅III 2005道後温泉
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2005年 夢四国(コーストラリア)一周+ブルートレイン “上々”な旅

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 道後温泉駅(電停)は大正ロマンを感じさせるモダンな駅舎になっている。駅前には「坊ちゃん列車」が展示されている。
 道後温泉のシンボルでもある「道後温泉本館」。道後温泉は3,000年もの歴史を有する日本最古の温泉でもある。
 どっしりとした本館。国の重要文化財にも指定されている。
松山市内電車・乗車の記録(2/1)
本町線 本町三丁目→道後温泉
市駅線 道後温泉→上一万
環状線 上一万→古町
環状線 古町→松山駅前

四国・松山で「雪」に見舞われるなんて……

 前日の1月31日の夜、地元テレビ局が伝える天気予報では、2月1日の愛媛県は全県的に雪が舞い、山間部では積雪が見込まれることを伝えていた。

 2月1日(火)、7時過ぎに目が覚め、まずはホテルの部屋の窓から外を眺めた。民家の屋根、駐車場のクルマの屋根やボンネットにはうっすらと雪が積もっていた。テレビのニュースでも、第一級の寒気団の南下をトップで伝えていた。鹿児島の種子島でも雪を観測したとも伝えていて、鹿児島で雪が降っているのだから、松山でも雪が降って当然ともいえる。愛媛のローカルニュースでは、6時に松山で積雪が1cm観測され、四国内の高速バスは松山道や高知道を経由するバスで運休が続いているとも伝えていた。

 だが、これといった防寒着を用意していない。「旅先ではなるべく身軽に」が自分の旅行スタイルで、どうしてもかさばる防寒着はバッグには入っていない。列車内も暖かいし、ホテルに入ってしまえばなおさらで、防寒対策は用意してこなかった。第一級の寒気団の南下は出発前には予想できず、あとは「寒さ」を耐えるしかない。

 きょうの予定は、松山からL特急〔しおかぜ〕で岡山へ、岡山からは〔ひかりレールスター〕で広島へ、広島から寝台特急〔富士〕で東京へと、上々≠ネ旅のフィナーレを飾る旅程になっている。けれども、雪が激しくなれば、予定の変更を余儀なくされてしまうかもしれない。それはその時々に判断していくしかないだろう。四国で「雪」に見舞われるなんて、そうそう経験できることではないことだし。

 そうだ! 「寒いのなら温泉で暖まればいい」。逆に、道後温泉がより楽しめそうだ。

 ホテルをチェックアウトし、前日と同じように、本町三丁目電停から本町線の道後温泉行電車に乗り込んだ。きょうは、1Dayチケットで市内電車を楽しんでみたい。この1Dayチケットは、1日300円で、市内電車と都心循環のループバスに乗車でき、さらに追加料金を払えば、坊ちゃん列車やマドンナバス(レトロバス)などにも乗車できる。松山市内観光には欠かせないチケットだ。チケットはスクラッチ式で、乗車する年月日の部分を硬貨などで丁寧に削ると、その時点から有効となる。もちろん、2つ以上も削るとチケット自体が無効になってしまう。チケットの内側は見開きで路線図が描かれていてこれが結構重宝しそうだ。


 本町線は、西堀端電停でJR松山駅前方面からの環状線・松山線と合流し、さらに南堀端電停では松山市駅前方面と分岐・合流する。さらに、上一万電停では環状線と分岐し、その分岐ごとに運転方法も微妙に異なる。それにしても、クルマの交通量が激しいなかで、安全運行が確保され、かつ定時運行がほぼ確保されている。市内電車の市民の中でのとけ込み方が松山は違うのだろうか。前日から乗っていて、道路併用区間でも、土電のときのような右折車に対する汽笛はそれほど多く鳴らしていないようだ。もっとも、道路幅が広く、軌道の外側にそれぞれ右折専用レーンを作っていても交通流動には影響はない松山だからこそなのかもしれない。

 ところで、道後温泉行の市内電車は、上一万電停からやや登っていくように道後温泉駅(電停)に到着した。道後温泉駅(電停)は道路併用区間から外れたところにあり、「電停」というよりは「駅」だ。駅舎は大正ロマンを思い起こさせるモダンな建物で、道後温泉本館と並ぶ、道後温泉のランドマークといったところだ。

 ちなみに、道後温泉駅(電停)のホームには、2004年(平成16年)1月に小泉純一郎首相が来訪し、坊ちゃん列車に乗った写真がパネルで展示されている。

道後温泉で暖まる

 道後温泉といえば、重厚な建物で有名な本館を思い起こす。やはり、本館で温泉を楽しんでみたい。道後温泉本館は、道後温泉駅からしばらく歩いていくと、あの重厚な建物が目に入った。

 3階建ての道後温泉本館は、1894年(明治27年)に建設され、既に100年以上も現役で活躍している温泉施設で、かみの湯、たまの湯の4つの浴室に加え、日本で唯一の皇室専用の浴室「又新殿ゆうしんでん」もある。それぞれコース制の料金になって、霊の湯の3階個室が1,240円、神の湯の階下が300円などがあり、神の湯の階下以外は浴衣、お茶、お煎餅がつく。本館で一日楽しみたいならば、霊の湯の個室でもいいが、そんなに時間がない場合は、神の湯の階下でもリーズナブルに温泉を味わえる。

 まずは、札場で入浴コースを申し出て、利用金を支払う。さして時間もないので、神の湯の階下コースを選んでみた。それで、下足箱に履き物を入れ、改札口で入浴券を渡す。まるっきり、「昭和の銭湯」の匂いがする。中央廊下を進み、大きな脱衣室に入っていく。霊の湯などは中央廊下をそのまま進み、2階、3階へと進んでいくようだ。

 この道後温泉の成分は、アルカリ性単純温泉(低張性アルカリ性高温泉)で、神経痛、筋肉痛、関節痛、五十肩、運動麻痺、関節の強ばり、打ち身、挫き、慢性消化器病、痔疾、冷え性、病後回復期、疲労回復、健康増進に効果があるという。簡単にいえば、「万能温泉」ともいえる。但し、禁忌症もある。

 神の湯で冷えた身体を温めた。周りを見渡せば自分と同年代なんていない。みんな、いわゆる「高齢者」という方たちばかりだ。平日の午前中から温泉に浸かるのは、やはり贅沢この上ない。

 脱衣室には“定番”のマッサージ機もあって、強ばった筋肉をほぐしてくれる。入浴後の冷たい牛乳と行きたいところだが、せっかく暖まったので今回はご遠慮した。

 いつまでもここでのんびりとしていたいが、雪による列車の遅れも気になってしまう。けれども、鉄道線と市内線が合流する古町駅・電停もよく見ておきたい。せっかくだが、本館を後にしよう。もう時計の針は午前11時を過ぎていた。

 道後温泉駅(電停)に戻ると、ちょうど松山市駅前行の電車が発車するところだった。これに乗って、上一万で環状線に乗り換え、古町駅・電停に向かうことにした。

 上一万電停で環状線に乗り換えるが、道後温泉と南堀端の間は7、8分間隔だが、環状線は専用軌道区間で単線となるため、10分間隔となる。うまく乗り換えに接続すれば乗り換え時間はわずかだが、道後温泉からの市内電車が上一万電停に着くと同時に、環状線の市内電車が発車すると、ほぼ10分待たなければならない。タイミング悪く、上一万電停を降りた時、環状線の市内電車が出ていった。どうも後者になったらしい。きょうのような寒風の中では、いくら屋根付きの電停でも、道路の真ん中で10分間待たなければならない。これはやや身に応える。身をややかがめながら環状線の市内電車を待った。

 環状線の市内電車に乗り込むと、暖かさがちょっと嬉しかった。環状線の市内電車は、専用軌道に入ると、軒先をかすめるように進んでいく。鉄砲町や木屋町を過ぎ、右手に高浜線、左手に市内電車の車庫が見えると、古町電停に到着した。

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