| E233-1000 Series |
 |
京浜東北線・根岸線に新次世代電車「E233系1000番台電車」登場

中央線(快速)に新型車輌登場
205系電車、209系電車、さらにE231系電車と、首都圏で次々に新型車輌が登場する中、中央線(快速)は、国鉄時代末期の元祖「省エネ電車」と呼ばれた201系電車の独壇場だった。201系電車は、「国電」として初のサイリスタチョッパ制御を採用し、電力回生ブレーキを装備した「省エネ電車」として設計、製造された。
201系電車は「省エネ電車」だったものの、車輌製造費(イニシャルコスト)が相対的に高く、中央線(快速)、中央線・総武線緩行線(各駅停車)、京阪神地区の東海道線・山陽線緩行線(各駅停車)に導入された以降は、205系電車が開発されることとなった。
中央線(快速)の201系電車は、中央線(快速)の通勤・通学需要だけでなく、大月や富士急行線、青梅線・五日市線に乗り入れ、週末の行楽需要をも賄った。
山手線に205系電車、さらにそれを置き換えるE231系500番台電車が登場しているにも関わらず、中央線(快速)では201系電車が活躍していたが、製造から25年以上が経過したことから、2005年(平成17年)10月にJR東日本は新型車輌の導入を公表した。
そして、2006年(平成18年)9月、新型車輌「E233系電車」が登場し、12月から中央線(快速)で営業運行に就いた。
京浜東北線・根岸線向けE233系1000番台電車
E233系1000番台電車は、209系電車を進化させたE231系電車を踏襲した車輌である。
| 1 |
2 |
3 |
4 |
5 |
6 |
7 |
8 |
9 |
10 |
| クハE2331000 |
モハE2321200 |
モハE2331200 |
モハE2321000 |
モハE2331000 |
サハE2331000 |
モハE2321400 |
モハE2331400 |
サハE2331200 |
クハE2331000 |
| Tc' |
M' |
M |
M' |
M |
T |
M' |
M |
T |
Tc |
E231系電車は、ライフサイクルコスト(車輌の製造から運用、廃棄までの一連のコスト)の低減とサービス向上をコンセプトとし、車体幅を295cmに拡げ、通勤形と近郊形を共通化した車輌で、山手線(500番台)や中央線・総武線緩行線、常磐線快速線、宇都宮線・高崎線、東海道本線、湘南新宿ラインに導入されている。
E233系電車は、E231系電車の技術を継承しつつ、
- 故障に強い車輌(輸送障害の低減)
- 人に優しい車輌
- 情報案内や車輌性能の向上
- 車体強度の向上
を基本コンセプトとした車輌で、209系電車などと同様にVVVFインバータ制御方式を採用している。
E233系1000番台電車の特徴
 |
| 車内は黒いつり革が目立つ。 |
 |
 |
| 扉上に設置された17インチの液晶ディスプレイ。 |
 |
 |
| フルカラーLEDが採用された「行先表示器」。 |
E233系1000番台電車は、中央線(快速)向けのE233系電車を基本的に踏襲し、京浜東北線・根岸線では不要の設備を省略した車輌となっている。
- 故障に強い車輌
車輌故障が生じてもダイヤが乱れないよう、通常走行あるいは最低限の運行ができるように機器を配備する。
- 電動車・付随車比率を上げた主回路機器
(209系電車:4M6T→E233系電車:6M4T)
- 情報制御装置の伝送・演算部、ATC装置、補助電源装置などを二重化
- 予備のパンタグラフを装備
- 扉閉制御装置の相互バックアップ機能
- 万一駅間でトラブルが発生した場合を想定し、6号車(サハE233-1000)に非常用はしごを格納
- 人に優しい車輌
ユニバーサルデザインとバリアフリーをさらに改良する。
- 床面高さを5cm下げ、113cmに(ホームとの段差を最少)
- 握り棒(スタンションポール)の改良
- 優先座席(携帯電話の電源オフエリア)の明確化と塗色握り棒の増設
- 扉乗降口・扉先端に黄色に警戒帯(床敷物は滑り止め素材)
- 扉開閉チャイムと表示灯の設置
- 車端の3人がけ座席部分の荷棚とつり革を5cm下げ、両先頭車輌の荷棚も全て同様に5cm下げ
- 各座席の幅を1cm拡げ46cmに
- 空調装置に空気清浄機を増設
- 情報案内や車輌性能の向上
情報サービスの向上と加減速性能の向上を図る。
- 情報提供装置(VIS)を拡充し、各扉上の鴨居部分に17インチ液晶ワイドディスプレイを2面ずつ設置
- 車輌外部・両先頭部分の行先表示器をフルカラーLED化
- 速度計・圧力計などの計器類のメーターをデジタルディスプレイ化
- E231系電車の車輌情報伝送装置(TIMS)を継承、伝送速度を10Mbpsに増強
- D-ATCによる一段ブレーキ制御とブレーキ性能の向上による運転所要時分の短縮
- 加速性能を3.0km/h/sに改良
(営業運行時の加速度は2.5km/h/sに設定)
- 車体強度の向上
前面衝突や側面衝突を考慮して車体を強化する。
- 車体骨組みの配置や板厚を変更し、車体強度を強化
- 運転席を衝撃吸収構造としてサバイバルスペースを確保
京浜東北線・根岸線向けのE233系1000番台電車は、中央線(快速)向けのE233系0番台電車と比較して、
- 分割編成が存在しないため、車両編成が異なる(6号車・7号車は制御車ではない)
- 半自動ドアの開閉ボタンがない
- 各扉上鴨居部分の液晶ディスプレイを15インチから17インチに拡大
の違いがある。なお、209系0番台電車(京浜東北線・根岸線向け)では、6号車に6扉車のサハ208が連結されているが、E233系1000番台電車では、6扉車は連結されず、全ての車輌が4扉車となっている。
JR東日本は、870億円を投じ、83編成830輌を2010年(平成22年)までに新造する計画を公表している。

|